いま、日本や世界では、グローバル経済や競争社会の進展によって、
「会社」「地域」「家族」などのセーフティーネットから
こぼれ落ちてしまう人たちがたくさん出てきました。
すべての世代にひろがる貧困層、3割を超える派遣労働者、ニートやひきこもりの若者たち、
シングルマザーやDV性暴力被害者、そしてセクシュアルマイノリティの人々など。
少子高齢化社会がすすむにつれて、事態はさらに深刻なものになる可能性があります。
そんな状況を改善していくために生まれたのが、「ソーシャルインクルージョン」という考え方。
それは社会福祉が発達したヨーロッパから世界にひろまった社会運動で、
生きづらさを抱えた人たちに社会参加と経済的自立への機会を提供することで、
社会全体を豊かなものにしていく、というもの。
日本でも、東日本大震災後、人と人とがつながることで
助け合っていく活動が全国にひろがりました。
また国や行政に頼るだけではなく、住人やNPOなどが立ち上がり、
様々な地域での「居場所づくり」がはじめられました。
それは、まさにソーシャルインクルージョン。
私たちは、その動きを加速させていきたい。もっともっと、ひろげていきたい。
そんな思いから、様々なソーシャルインクルージョン事例を
紹介するメディアをつくることにしました。
それが、ソーシャルインクルージョン新聞Le toit【ルトワ】。
Le toitとは、フランス語で「屋根」という意味。
日々生きづらさを抱えている人も、そうじゃない人も、
同じ屋根の下、互いに支え合えるやさしい社会をつくっていきたいという願いを込めました。
これからの社会のあり方について。
知る、考える、動いてみる。
ソーシャルインクルージョン新聞Le toit創刊。